ウェブ検索クエリとモバイルセンサデータを用いた大規模な人々のムードの推定

合理性状態に密接に関係している感情状態に着目し,(1) スマートフォンに搭載されている各種センサから得られる値,(2) Experience Sampling Method(ESM)を通じてユーザが回答する主観データ,(3) ユーザが検索エンジンに入力する検索キーワードの3つのデータを組み合わせることによって,ユーザの検索キーワードから感情状態(ムードスコア)を推定する機械学習モデルを構築しました.これらのデータは約90日間の400人に及ぶ大規模実験を実施することによって収集し,AUCが0.623のムード状態推定モデルを構築した.そして実際に構築されたムード状態推定モデルを約1100万ユーザの蓄積された検索キーワードデータに適用することで、(1)人々の気分の週単位のリズムを明らかにしました。また,(2)COVID-19の新規患者数と反比例するCOVID-19の流行における人々の気分の浮き沈みを説明可能にしました。(3)数時間オーダーのような細かい時間分解能でも、多くのユーザの気分状態に同時に影響を与える可能性のあるビッグニュースとの連動性を検出しました。さらに、(4)ユーザーの反応が気分に影響されるある種のウェブ広告の存在を確認しました。

研究成果

  • Sasaki, W., Kawase, H., Miyahara, S., Tsubouchi, K., & Okoshi, T. (2021). Nation-wide Mood: Large-scale Estimation of People’s Mood from Web Search Query and Mobile Sensor Data. arXiv preprint arXiv:2111.05537. https://doi.org/10.48550/arXiv.2111.05537

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